職場にメンターが居なくなったら考えること

今週は娘の保育園の面談。

保育園での評価は、

面倒見が良く、個人の意見をもっている。
お友達が自分自身でやるべき(自立という意味で)ことまで手伝ったりする事だけ気になる。

とのこと。
気になるところはありますが、良い部分がしっかりと伸びていて父親として嬉しく感じました。

0歳児のときから延長保育メインだったからか、自分自身の高学年とは「かくあるべき」を持っているようです。一応、こだわりの持ちすぎが気になるところ。

今日も、仕事と転職の話。
落ち着くまでは、考えの整理も兼ねてこんな記事が増えると思います。

入社時には、尊敬できる先輩や上司が多くいました。
彼らを目標の一つにすることで成長の道しるべとしていたわけです。

一方で、年輪を重ねるたびに、そのような尊敬できる人(メンター)が少しずつ卒業していきます。そこで何を目標とすべきか迷う瞬間があります。

今日はそんなメンターの卒業に感じたことを残します。

メンターになるか、新たなメンターを探すか。2つの道。

Nさんの話

当方、Twitterのプロフにも有るとおり、借金取りのような仕事をしています。
約束通りのお支払いしない方や催告を無視するような方に対し、正当な手続きを踏んで取り立てを行うような業務をしています。

そんな部門で、かつてNさんという方と一緒に仕事をしていました。
60歳越えてから、別の会社からうちの会社にヘッドハンティングされてきた方です。

あまり詳しい話をかけませんが、一見して物腰穏やか、このような取り立てをする業務に向く方ではないように思えますが、しっかりと実績を出している方でした。
出会いは、私が人事異動でNさんの係に配属されたのがきっかけです。

きっと、初期の私を見て「法令は知っているが、実務を知らない面倒な若造」と思っていたかもしれません。

そんな中で常に面倒見良く、

 ・法律と実務をつなげてくれた
 ・自由奔放にやらせて(多く裁量を与えて)くれた
 ・仕事のミスで現場に一緒に立ち会ってサポートしてくれた

など、自分の今の業務の師匠にあたる方ともいえました。

会計業界ではない職場で、転職の材料としか思えない税理士試験の合格を数少なく伝えた方です。
短くも長い3年半、直接・間接的にお仕事に関わってきましたが、引退。

「70歳になったし、さすがに隠居することにした。」

とのこと。
職場で贈るプレゼントとは別に、僭越ながら花束を贈らせていただきました。

仕事も子育ても終わった今、山を買ってのんびりと面倒を見ているようです。

尊敬する人が減ったときの2つの選択肢

ある程度の規模の職場で10年も働くと、職場や部署、係で「尊敬できる人(メンター)が居なくなる瞬間」というのを体験した人も少なくないと思います。

そして、それはひとつの成長であると思います(自身が傲慢であるという見方もありますが)。
尊敬するメンター(ロールモデル)が居なくなったことで、成長が緩やかになる。
葛藤を覚える時期でもあります。

そんな、尊敬できる人が職場に居なくなった(減った)ときに出来る手段は2つあります。

 ①部下を育てる
 ②メンターとなる人のもとへ行く

要は、会社に残り育てるか、会社を去るか。
一応、もう一つ「会社に残って現状維持」という考えもありますが、性に合わないので割愛します。

①部下を育てる

1つは部下を育てる(監督・管理職になる)という道。
組織人としては、この生き方に流れていくのが自然だと思います。

これは、組織への恩返しにもなると思います。
一方で、現在の日本の会社組織全般に言えますが、管理・監督職として給与面などが良くなる一方で、技術面での成長は少ないままになります。

また、現場を維持しつつ若手を育てる、プレイングマネージャーのような業務形態を取らされることも多く、管理職によくある「残業手当なし」などにより残業が悪さをして時給換算ではかえってマイナスという人を見かけることもあります。

「人材」を「人財」というような会社では、「人材育成」に相応のコストをかけると聞きますが、育成する人への人的コストは軽視されがちなのかもしれません。

②新たなるメンターとなる人のもとへ行く

そしてもう一つの選択肢。
「次の世界に向かう」こと。

自分の会社だけで尊敬できる人は少ないかもしれませんが、日本(そして世界)は広い。
尊敬できる人、すごい人、ワクワクさせてくれる人というのは世の中にはいっぱい居ます。

その人達の業界へ行く、修行する、共に働くなど、今居る職場から離れるで見える新しい世界に飛び込んでいく、ということです。

組織人になる①の道、職場を卒業する②の道、もしかしたら他にも選択肢があるかもしれませんが、自分は②の道を好みます。

離れるリスク、離れないリスク

常々、仕事を離れるリスクについて目を向けておきましょう。
「今の職場を離れるリスク以上の離れるリターン」が有れば、今の職場を離れるべきです。
「今の職場を離れないリスクが、離れないリターンを上回る場合」も同様です。)

今感じている自分のリスクを整理。

●今の職場を離れるリスク
 ・給与・福利厚生が下がる可能性
 ・長期勤務したとはいえ転職による外部の信用低下
 ・転職経験ゼロ・今後の独立による未知の不安

●今の職場を離れないリスク
 ・今の分野にいる自己の成長が少なくなる
 ・資格を活かせない
 ・本意ではないお仕事(自身の成長が見込めない)

リスクは個々で異なり、同じ内容でもリスクの重みも違うので私が書いたものは断片的なものといえます。

一方、撤退するリスクと居続けるリスクを洗い出して比較することで、今の職場から撤退するか、それでもその職場の組織人として生き続けるかの一つの材料になると思います。

まとめ

尊敬する上司や先輩は、殆どの場合、遅かれ早かれ別れがあり、居なくなるものです。
そんな尊敬すべき人が卒業してしまったときに考えるべきこと。

要点は3つ。

1 メンターが減ったこと=「自分の成長」と考える

2 メンターがいなくなったら、①後続を育てる組織人への道と②次の世界に進むという道がある

3 撤退のリスクと残るリスクを比較し、リスクの少ない方を選択する

人によるのかもしれませんが、自分の場合、自身の成長速度が遅くなったとき、仕事にむなしさを覚えるようです。同じことの繰り返しに感じて、つらさが楽しさを上回ってしまうからかもしれません。

初めてそのきっかけとなったのが、尊敬するNさんが卒業したときです。
何となく「この職場で学べることが減ったなぁ」と感じだしたのもこの時期です。

新しい学びがゼロになったわけではないものの、職場に限界を感じます。
この行き詰まりを打破するには、自分自身の道の変更が必要なのかもしれません。

人生は一回っきり。
次の人生のために今は我慢するという道理は成り立ちません。

今後も、次の道に進むための準備(主に家族との折り合い)をしていこうと思います。

がんばって行こう、自分。

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