テクノロジーの変化で要らなくなる勉強

リュウです。

 

妻が仕事で1日外に出るので、日中はのんびり娘と外出しようと思っています。

 

今日はネットの記事で気になったものがあったので「30年前と今で授業のニーズが異なる」ことネタにします。

 

元記事は、「筆算の線を定規で引かなかったから解き直しさせた」学校の話です。

 

当該記事は賛否あったようですが、「この作業そのものは現代社会には不要である」と思っています。

 

考え方の基準として、この小学2年生が、「筆算を定規で引く技術が、社会でどの程度役立てられるか」という視点から授業を行って欲しいと考えます。

 

※エクセルで筆算(2019.11)

 セルを見てもらうと分かるとおり、割り算を使わないと結構面倒だったりします。

 乗除算(および余り計算)は、とても大切な技術です。

●もくじ
1 西日本新聞のアノ記事について
2 30年前と今のテクノロジーの差
3 今後要らない授業と要る授業
4 おまけ

1 西日本新聞のアノ記事について
はじめに書いたとおり、ネットでたまたま別のことを調べていたら当該記事を発見。

【筆算の線、手書きなぜダメ? 小5が160問「書き直し」命じられる 指導の背景は】

9月の記事ですし、当時話題になったようなので読んだ方も論じた方もいると思います。

概要としては、以下のとおり。

——-

夏休みの宿題に筆算160問をやらせたところ、
児童が筆算の線を定規で引かなかったので「書き直し」をさせられた。

児童の親が問題提起をしたところ、
教師の見解としては「計算ミスが減るし、みんなにやらせている」とのこと。

また、他の学校で同じ質問をした事例では、
「学年で決めている」、「30年前にはそう指導していた」という意見もあった模様。

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2 30年前と今のテクノロジーの差

①30年前と今は違う

意見の一つにあった、「30年前にはそう指導していた」という見解を見て、この記事を書こうと思った次第です。

恐らく、30年前は私が8歳(小学校3年生)で、指導時期に変更が無ければ、

私も31年位前に同じ指導を受けていた次第です。(筆算に定規とか言われたことはない学校でしたが)

さて、30年前に正しい(?)とされた指導内容、
過去に通じたとしても、現在に通じるものであるかどうかというと疑義があります。

今は、単純で数多くこなす計算はPCが行います。

30年前はPCは高級品、1台50万円位する機器でした。

それがWin95がでた95年頃には10万円台でも購入できるようになり、
2000年頃には家庭用でもexcelが使われるようになり携帯で計算機能を使える時代、
2015年頃にはスマホも過半に普及するようになりました。

PCで計算をすれば、誰でも、いつでも、一瞬で出来るようになったため、

筆算そのもので計算をする出番は少ないといえます。

②筆算の原理は重要
足して10になると繰り上がる。
足し算の筆算の原理です。

原理原則を学ぶこととで応用が利きますので、筆算の原理を学ぶことが重要です。
ここ自体は問題ないと思います。
(学習指導要領にもあるんでしょうから教育現場も否定する要素は無いはず)

ただ、加えて教育現場では、その方法が妥当かを検討する必要があるといえます。

③原理を学ぶ方法が問題
では、筆算の原理を理解させるのに、160問も同じ問題を手書きで回答する方法が妥当か。

全員とは行かないまでも、概ね「No」という回答がもらえるかと思います。
 

日数が多いため、夏休みの宿題にしたのかと思われますが、効率の良い方法とはいえません。

例えば、
授業でExcelで加法演算の関数を教えたり、「=a+b」といようなもの。
応用でExcelで筆算を作らせたりすることをテーマにすることで、
「覚えた仕組を効率よく応用させることを教えることが大切」なのではないかと思います。

夏休みに160問を手書きで、ただひたすら解くより、
例えば、USBメモリに10,000問の問題を入れておいて配布、

「親やGoogleに頼ってもいいから、これらの問題を解いてきてください。
もちろん1万問を自力で解いてもいいです。
家にPCが無い人と分からない人は、日付を決めて補講で解説します。」

くらいの課題でいいと思うんですよね。

 

手書き筆算の60倍の計算量があるのに、

できる子は、30分以内で余裕で終わらせることが出来るでしょう。
 

そのものが実現するかというと難しいかと思いますが、

授業や課題は時代に合わせるべきかと思います。

(USBをクラス人数分配布するのは自腹でも3~4万くらいかかるでしょうし、単純に実現は難しいかもしれません。)

3 今後要らない学習と要る学習
2までで、昔のやり方が今通じない(と敢えて言います)ということが分かりました。

そのため、現代に合う学習方法を準備する必要があると考えます。

 

現代にあわせて学習方法について。

やり方(原理)を覚えるのに、繰り返し学習する方法が合う学習とそうでない学習があります。

国語、特に漢字等は、ある程度書かないと覚えないため、「要る学習」といえます。
漢字を書けないまでも知っていないと本も読めないですし。

一方で、計算は一度覚えればよい。

繰り返し計算するのは計算精度を上げるくらいにしかならず、「要らない(必要性の低い)学習」といえる。

正しい計算式を入れればPC(言わずもがな、AIと呼ぶに値しない技術。)にやらせたほうが正確で早く、現代社会では計算精度を高める必要すらないでしょう。

したがって、算数や数学の授業で原理を説明した後、計算演習は最小限にとどめ、
PC(Excelレベルでいいと思う)で同様の演算をどう表現するかを教育すべきではないかと考えます。

授業はある程度方針があるので仕方ないとして、

子育ての際にもこういう点は30年前に受けたものとはニーズが異なることを認識していかなければならないと感じました。

4 おまけ
実際に授業でやれるかどうか、自分も筆算をExcelでつくってみました。(トップ画像)

意外と加減算の式だけで作るのは難しい。
(変数と論理式はあきらめて使いました。汎用性を考慮。)

割り算と掛け算(余りなども使えるもっとラク)が無いと、つくるのが大変です。
小学校2年生だと、加減算しかできないと思われるので、同じように作るのが難しいですね。

なお、定規なんて要りませんよ(笑)

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